ショータロー☆コンプレックス2
「喉に、すっごくニガイ薬まで塗られてっ」


だけどその動作が、何だかかえって燗に触り、オレの怒りは治まるどころかさらに勢いを増して行く。


「それに、よくよく考えたらオレ、もう二度とあの病院に行けないじゃないかっ」


いきさつは気にくわないし色々てんやわんやしたけど、あの病院での素敵な人達との出会い自体は、すごく価値のあるものなのに。


次にまた何か病気になった時、どうせ病院に行かなくちゃいけないならあそこが良いかな、あそこなら何とか診察も耐えられるかな、と思える程の居心地の良さだった。


病院嫌いのオレにしてはすこぶる珍しい感情だ。

だけど再び先生と顔を合わせたら、絶対、辻谷についてあれやこれや質問されるに決まってる。


コイツの事を大分気に入っていたみたいだし、コイツがそう印象操作したせいで、先生はオレ達を親友だと誤認しているだろうから。


当然のごとく「お友達はどうしてる?」と聞かれるだろう。


だけどオレ達は実際にはそんな深い関係じゃない。


矛盾が生じないように、辻谷が疑われないように、完璧に受け答えする自信なんて、オレにある訳ない。


「お前は最初から、もう二度とあの病院には行かないつもりで嘘八百並べ立てたんだろうけど、オレの事まで巻き込むなんてひどすぎるよっ」
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