いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


「心咲は、やっぱり笑ってた方がいいよ」


って。


春斗に助けてもらったあの日からもう20日が経ったけど、あの日から私に対するイジメはきれいさっぱりなくなった。


でも、春斗と一緒にいる時に感じるドキドキは、大きくなるばかり。


全然、消えてくれる気配はない。


この20日間の間に、私たちふたりの距離は急激に近くなった。


お互いの呼び名は、“松岡さん”から“心咲”へ、“荒嶋くん”から“春斗”へと変わった。


メアドや電話番号だって交換した。


私は、ひとりでは生きていけない。


そう分かったあの時から、私は春斗と仲良くなろうと努力した。


< 58 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop