一つだけ願いが叶うなら
空『零央は愛叶ちゃん大好きだもんなー。

この独占欲の塊が。

愛叶ちゃんに愛想つかされんなよ。』


萩原空は少しニヤニヤしながら社長に言う。


零『うっせーぞ空。

しょうがねーだろ。

出会った時からずっと好きだったんだから。』


そう言いながら少し照れくさそうに言う社長は、仕事をしている時の社長とは違って、一人の男の顔をしていた。

その時悟った。
私に勝ち目はないと。

私の恋は一生叶わない片思いだと。

それでも諦めたくなかった。

諦められなかった。
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