一つだけ願いが叶うなら
自分の失恋を感じながら走った。

滅多に流さない涙さえ出てきた。


社長室の前に来ると、思いきり社長室のドアを開けた。


萩原空と社長の二人の目線がこっちに向いたのを感じた。

突然の私の登場に二人は少し驚いているようだった。

萩原空についてはどうしたのかと聞いてきた。

私は社長に何度も謝り、事情を説明した。

私から事情を聞いた社長は酷く、落ち込んだ顔をしていた。

そんな顔をさせたのは紛れもなく私だ。

なんて事をしてしまったんだと…今更になって死ぬほど後悔した。
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