一つだけ願いが叶うなら
落ち込んでいる社長を萩原空は帰らせて、社長室には私と萩原空の二人になった。

私の鼻をすする音が響いた。

私の涙が止まった頃、萩原空が口を開いた。


空『佐伯さん、今回はやり過ぎなんじゃねーの?

最悪な事態が起こったらどう責任とるつもりなの?』


萩原空はそう冷たく言い放った。
私はその声にまた涙が出そうになった。


空『はぁー。

好きだからってやること汚いんじゃねーの?

あいつはさ、ああ見えて愛叶ちゃんを溺愛してんだよ。

お前がしたことは許されることじゃねーよ。』


沙『ご…ごめん…な…さい…。』


自分の行動が社長が苦しませた。

それを考えたら胸が張り裂けそうになった。
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