艶麗な夜華
店を出ると深いため息が漏れ、


それと同時に恭也の顔が頭に浮かぶ。


「恭也……」



時間はもうすぐ1時。


忙しかった今日は、


いつもより遅くまで営業していた。


どうしても会いたい気持ちは止められず、


恭也の店へと向かう足。



"金を持ってくる以外で閉店後に店に来るのはやめろ"


その言葉を忘れた訳じゃない。



店の前に着くとちょうど看板の灯りが消え、


中からヤスとキンがお客さんと一緒に出てきた。


「沙希?どうした?」


首を傾げるヤス。


「ちょっと忘れ物して……あははっ」


適当な事を言ってごまかすあたしにヤスが顔をしかめる。


「明日10時だからな!絶対に忘れんなよ!」


「は~い!お疲れさま~」


「お疲れ!」



ふぅ~。

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