艶麗な夜華
とっさの思いつきでしかなかった。


「あのさぁ」


なにか不穏なものを感じて……


「ん?」


「ファウストっていうホストクラブができたんだけど、

そこで働いてみれば?」


タクミさんが百合花さんのところに来ている事も、

恭也を越す為にならどんな事でもすると言っていたロウの言葉も、

気になる事ばかりなんだ。


「俺、ホストになるの?」


「うん」


それに……


「沙希は嫌じゃない?」


「別に」


「そう。それならやってみようかな!」



翔をタクミさんのところで働かせる事で、

なにかしらの情報を得られれば、

恭也と関わる事もできるかもしれない。


「さっき百合花さんと一緒に居た人が、

そのファウストってホストクラブのオーナーなの」


「へぇ~そうなんだぁ~。

沙希、知り合いなの?」


「ねぇ翔!あたしとアンタが知り合いだって事は内緒ね!」


「知り合いって……沙希は俺の元カノだけど?」

「いいから!」

「わかったよぉ」
< 432 / 700 >

この作品をシェア

pagetop