艶麗な夜華
「そう……なんだ……」



「ウチの店でこの状態だ。

翼を取られたブレイブだってかなり大変なんじゃないかな。

それに愛華のところだって。

ウチは幸い男の客も多いからなんとかやっていけるし、

恭也さん一筋って女も多いから」


ヤスの言葉に愛華の店が心配になってきたあたし。


でも、そんな心配をするのは失礼で。


「きっと最初だけだよ!

タクミさんのやり方ではそのうちみんなついて行けなくなると思うし、

スタッフが減ればお客さんも減るでしょ?」


険しい表情で顔の前に手を組むヤス。


「タクミの事だ。

そんなのは計算済みだろ。

アイツはどんな事をしても売り上げに繋がるホストを手放したりしねぇよ」



ヤスと話していると時間はすでに7時半を回るところ。


いつもならお客さんが来ている時間。


「誰も……来ないね……」

「あぁ~」


不機嫌な声を漏らすヤス。


結局あたしが店に行く時間まで、

お客さんは1組しか入らなかった。
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