艶麗な夜華
遠すぎる背中
次の日。



エレナの面接に来たあたし。



指定された時間は6時30分。



現在の時刻は6時20分。



緊張でどうにかなってしまいそうな気持ちを落ち着かせ、


重厚感のあるドアに手を掛けると深呼吸をし、


ゆっくりとそれを開く。



「失礼します……」



目の前には真っ白な壁に挟まれた通路。


此処からではまるで見えない店内。


一歩一歩足を進めるあたしの緊張は頂点まで達し、


それでも歩みを進めるしかない。



静かに流れるピアノの音色に心が落ち着く事はなく、


通路を抜けると目の前に広がるそこは……



うわぁ……



眩暈がするくらい豪華絢爛な店内。





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