艶麗な夜華
最終章 艶麗な夜華
「すぐに泣く女はとりあえず手に入れたが、


金はねぇし、店が成功するとは限んねぇし、


お前本当に俺でいいのかよ?」



意外にも自信過剰って訳ではない恭也。



「ん~どうしようかなぁ~」



だからあたしはそんな意地悪を言ってみるけど、



「なんだよ、迷うくらいならやめればいいだろ」



なんて言われて慌てる始末。



「嘘だよ!迷いなんかないよ!


冗談だよ真に受けないでよ!」



恭也は鼻で笑うと笑顔であたしを見る。



「お前こそ真に受けるな。


せっかく手に入れたんだ。


今更放せって言われても離してやんねぇよ」



「恭也……」



「ただでさえ金がねんだ。


手に入れたものはどんなもんでももったいなくて離せねぇ」



………。



そういう事?
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