センチメンタル・スウィングス
・・・もうこれで、寂しいと思ったり、傷ついたと思うこともない。
和泉さんに心を乱されることもない。
同時に、安心感や、心のときめきや・・・情熱を彼から与えられることも、もうないんだ・・・。

和泉さんがそばにいなくても、彼の柔らかい唇の感触や、長く無骨な指で、優しく、時には激しく触れてくれた感触を、リアルに思い出すことができる。
甘いマスクに極上の甘い笑みを浮かべて、とびきり甘い言葉を私の囁いた彼の言葉も・・・耳も感じるところなんだと知ったことも。

他愛のない会話も、ふざけたイチャつきも、和泉さんが相手だからドキドキした。
今、彼がそばにいなくても・・・思い出すだけでドキドキできる。

「私にそんなことできるのは、あの人しかいない・・・」

と呟いた部屋には、私以外、誰もいない。
それが当たり前だと思っていたのに、今は・・・寂しいと思う時もあるのは、和泉さんのせい!
もういい加減、あの人のことばっかり考えるのはやめよう!
大体、終わりだと言ったのは、私じゃないの。
それを和泉さんは聞き入れて・・・。

そのとき、私のスマホが鳴った。

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