センチメンタル・スウィングス

「ロマンチックな恋。まるで恋愛小説みたいな・・・超イケメンの俺を見るたび、胸ドッキドキして・・・足の指先丸まっちまうくらい・・・疼くキスしてほしいとか・・・」
「そんなことない！」

私は叫ぶように言うと、和泉さんをドンと押しのけた。

「調子に乗らないでください！私は・・・」
「怖がらなくていい。俺、マジ絶好調だし。俺が色々教えてやる・・・」と所長が言ってる途中で、私は遮るように「おやすみなさいっ！」と言うと、サッサと鍵を開けて、中に入った。

そのまま脱力するように、背中をドアに預けた私がまず思ったのは、「鍵、スムーズに開けれてよかった」だった・・・。