らぶ・すいっち






「先生? どうした、んんっ!!」


 気がついた時には、京の唇を噛みつくようにキスをしていた。

 何度も角度を変え、深く絡みつけるように京を堪能した。彼女の唇は熱をいつも以上に持っていてぽってりとしている。
 そこでやっと理性が戻っていた。京から唇を離し、息を荒立てている京の頬をゆっくり撫でた。

 
「苦しかった? ごめんね、京ちゃん」
「先生の……バカァ」

 
 熱のため、そして私からのキスで苦しかったのか。ますます潤んだ瞳は私を誘っているように見えて仕方がない。
 しかし、ここはグッと我慢。相手は病人、何度も心の中で呪文の様に呟き自分に言い聞かせる。


「身体に優しいご飯を作りますから、少し眠っていなさい」
「……帰ったりしないですか?」
「帰りませんよ。こんな京ちゃんを置いて帰れるわけがないでしょう?」


 頭を撫でると、京ちゃんは安心したように瞼を閉じた。

 ずっと一人暮らしをしている京は、やっぱり寂しい思いをしていたということだろう。
 特に病気を患ったときには、特に色濃くでてしまうのかもしれない。


「もう京ちゃんを一人にはしませんよ?」


 ずっと京ちゃんと一緒に暮らしたいと思っていたが、これはいい機会かもしれない。
 私は買ってきた食材を冷蔵庫にしまいながら、これからの未来を想像して口角を上げた。





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