らぶ・すいっち



 要するに、年齢にしては夢見がちな女子なのです。恥ずかしくてそんなことをおば様たちに言えないけれど。
 さて、どうやって断れば角が立たないか。そんなことを頭の中で考える。

 おば様たちというのは、かなり最強な生き物だということは自分の仕事柄分かっていたことだが、こうして料理教室に通うようになり、その考えはより強固なものとなった。

 ヘタに遠回しに断れば、「もっと押せば折れるかもしれない」と勘違いするし、かと言って「絶対に嫌です」なんて強気に出れば、へそを曲げかねない。

 料理教室も大好きだし、土曜メンバーの皆様たちも好きなので、なんとか関係は平穏にさせておきたい。
 さて、どのような方法でおば様の暴走を食い止めようか。そんなことを必死に考えていると、同じ班のおば様たちが手をポンと叩き、話に参加し始めた。


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