ハンバーガーと私とガールズラブ
「キー子。あのさ~、正直、町をうろうろされるのもうざったくて迷惑なんだけど~。」


「……ッ!」


 こんなところで道草を食ってる場合じゃない。


 だけど、だけど、悔しくてしょうがない。


「ねぇ、どんな気持ちよ。今日も荒井クンの病室に行ってきたんでしょ? 自分で突き落としておいて、よくもまぁ。まだ遊び足りないの?」


「……アイリ、私は、そんなんじゃ」


「エリが荒井のこと好きだって知ってて、荒井と最後までしちゃったんでしょ?」


「私は……」


「ねぇ、どうなのよ? ほら、どんな気持ちなのよ? 一応聞いてやるから言って見なさい? それともこの間みたいに尻尾を巻いて逃げるのかしら?」


「う、うるさいッ! 私はまだ処女だよ!」


……


 言ってから、自分で後悔した。


 ハンバーガーショップの中の人が、みんな見てた。


 店員も、お客さんも。


 アイリは……
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