ハンバーガーと私とガールズラブ
 っと、予鈴が鳴った。


 昼休み終わり。


 私は慌てて立ち上がる。


「ああ! ごめん! 次体育だった! 穂波ちゃん、ありがとね! ごちそうさま!」


 私は階段を駆け下りる。


 振り返りもしない。


 ……危なかった。


 って言うか、私、穂波ちゃんの魅力にやられて来てる。


 穂波ちゃんが、私の弱いところとか、好きなところとか突いてくる。


 献身的過ぎて、なんだかぐらついてる。


 私はガールズラブじゃないのです。


 穂波ちゃんは女の子。


 私も女の子。


 これは恋じゃないのです。


 ……ふぅーう。よし、落ち着いた。


 次は体育だ。


 頑張ろう!


 私は教室に駆け込み、急いで体操服を着た。


 体育は、今は確か体育館だ。


 昨日、体育委員のエリから跳び箱の授業するとか聞いた気がするし。


 エリと普通に会話してたのが、遠い昔に思えて、また少しだけ悲しくなってきたけど。


 とりあえず急ごう。
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