ハンバーガーと私とガールズラブ
 ようやく片付け終わった頃には、休み時間が終わろうとしていた。


 これはやばい。


 急いで帰らなくては。


 私とエリと丸山は走って教室へ向かう。


 って言うか、丸山、男子は空き教室で着替えるのに間に合うか?


 いや、他人を気にしている余裕は無い。


 私は教室へひたすら走る。


 廊下は走っちゃいけませんなんて、今は言われたくない。


 授業に遅刻しちゃいけないのです。


 ただ、エリは運動神経が良くて、わたしなんてあっという間に追い抜かされてしまう。


 うがが、息が切れてきた。


 水道で水飲んでおこうっと。


 私は教室の手前の水道で、蛇口を上に向けて水をがぶがぶ飲んだ。


 とと、早く教室に入らなければ。


 私は教室に入った。


 間に合う。


 男子はまだ帰ってきてない。


 急いで着替えなければ。


 ……と、思ったのだけれど。


 急いで脱いで、机の上に置いたはずの私の制服が無かった。


 あれ? ロッカーにしまったっけ?


 なんて思いながらロッカーを開ける。


 けど、無い。


 見事に消えてしまっていた。


 誰かがクスクス笑っている気がする。


 こ、これはもしかして、隠された?
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