ハンバーガーと私とガールズラブ
「先輩、人のいない、こんな場所で、何があるんですか?」


 穂波ちゃんの顔が赤い。


 なんて演技派だろう。


 それとも、本気で私が参ってしまって、服従の宣言をするとでも思っているのだろうか。


「ねぇ、穂波ちゃん、教えて欲しいんだけど。」


「は、はい。」


 穂波ちゃんは深呼吸すると、私の目を見てくる。


 私は穂波ちゃんの顔を極力見ないようにして、言った。


「私とエリがケンカしてたの聞いたって言ってたけど、どこで聞いたの?」


 バスケ部の練習の声が少しうるさい。


 穂波ちゃんが困惑した表情になってる。
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