紙飛行機にのせて…
「ごめん。赤の他人だから…話せない。」

「赤の他人?」

「けど、いつか話すよ。」

「いつか、か…じゃあ、私もにゃ!琴美も、いつか自分の事、話すにゃよ☆」


秘密とか…と、彼女は言った。



「そうだにゃ!約束!」
小指をつきつけてきた。


「指切り!」

「は?…まぁ、良いけど。」
小指と小指を絡めて、


「ゆーびきりげんま、嘘着いたら針千本のーばす!ゆびきった!だにゃ☆」

「これ、何の?」

「お互いの事を話せるようになったら、話すんだにゃ☆」


あれ?と、気づいた。

琴美と…ゆびきりをしてしまった…
嫌ではなかった。


「…どうしたにゃ?」

「いや、何でも…あ、紗子さんに聞いてみるね。」

「もう帰っちゃうにゃ?バイにゃー♪」


その場で上半身を起こし、
手を振り、慎也を見送った。


***

琴美の病室を出て、ちょうどすぐに、紗子に会った。

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