紙飛行機にのせて…
ふと、見覚えのある後ろ姿をみた。


「紗子さん?」
声をかけようか迷わずに、かけた。

声をかけられた人は振り返った。
「あら?慎也君?」

その後ろ姿に話しかけてみると、案の定、紗子本人だった。

仕事着の服のままだった。

***

「紗子さん。どうして此処に?」

「ちょっとね…」

紗子が言うに、琴美の家族の墓参りに変わりに来たという。



「手伝ってくれて悪いわね。本当は、私ともう1人くるはずだったたけど…あ、おーい。」

右側に紗子は手を振った。


体ごと慎也は振り返った。
「スンマセン。紗子さん!」

慎也は驚いた。

1度だけ…会った事がある人物だったからだ。

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