恋の治療は腕の中で
私達はソファーに座った。悠文はその間ずっと私の手を握っていた。
悠文はゆっくりと麗香さんとの事を話し始めた。
「麗香は、父親が勝手に決めた許嫁なんだ。
俺の家は世田谷で病院をやってて親父で3代目なんだ。今は俺の兄貴が継いでる。俺は兄貴とは異母兄弟で兄貴は前妻の子で俺は親父とお袋が不倫してできた子供なんだ。
おれが10才の時兄貴の母親が亡くなって俺のお袋が後妻に入ってから初めて兄貴の存在を知ったくらいさ。
兄貴はお袋のこと好きになれなくてよく意地悪してたよ。だからお袋はいつも影で泣いてた。
それまでデザイナーとしてバリバリ働いた母親がだぞ。結婚して家に入ってそれも全ては家族の為って我慢して……。
中学に入ると突然親父が麗香を連れて来たんだ。アニキの幼馴染みだ。って言って。
麗香の父親は、何処かの製薬会社の社長をしてるらしくいわゆる政略結婚ってやつ。
俺の気持ちなんてお構い無し。それでもお袋が肩身の狭い思いをしないために麗香との婚約を受け入れたのさ。
でも高校に入って少ししたらお袋が突然倒れてそのまま息を引き取った。倒れた時親父は学会とやらでアニキは大学の研修中とかいって連絡しても帰って来なかった。医者のくせに自分の家族が死にそうな時に助けないなんてありえないだろう。
それから俺は医者ではなく歯科医になることに決めたんだ。まあ、ほとんど親父達への嫌がらせさ。
当然医者じゃなくなった俺 は婚約はなかったことになったと思っていたんだ。家も飛び出してたし。
この家はお袋が俺に残してくれたものなんだ。結構名の売れたデザイナーだったんだぜ。
なのになんだって今頃になってやってきたのか意味が分からない。」
悠文は私の手を外し頭をかかえた。
悠文にそんな過去があったなんて、私はてっきり何不自由なく生きてきたんだとばかり思っていた。
私は悠文のこと何も知らなかった。
ううん、知ろうとしなかったんだ。こんなに辛そうな悠文を今はいとおしいと思う。
私は悠文の頭を自分の胸元に持っていきそっと抱き締めた。
悠文が一瞬 ビクッ となったけど私の背中に手を回し
「頼むからもう何処へもいかないでくれ。」
「うん。もう何処へも行かないよ。」
悠文も私と同じ大事な人がいなくなってたんだね。
それから一緒にお風呂に入りその夜初めて本当に悠文と結ばれた気がした。
悠文はゆっくりと麗香さんとの事を話し始めた。
「麗香は、父親が勝手に決めた許嫁なんだ。
俺の家は世田谷で病院をやってて親父で3代目なんだ。今は俺の兄貴が継いでる。俺は兄貴とは異母兄弟で兄貴は前妻の子で俺は親父とお袋が不倫してできた子供なんだ。
おれが10才の時兄貴の母親が亡くなって俺のお袋が後妻に入ってから初めて兄貴の存在を知ったくらいさ。
兄貴はお袋のこと好きになれなくてよく意地悪してたよ。だからお袋はいつも影で泣いてた。
それまでデザイナーとしてバリバリ働いた母親がだぞ。結婚して家に入ってそれも全ては家族の為って我慢して……。
中学に入ると突然親父が麗香を連れて来たんだ。アニキの幼馴染みだ。って言って。
麗香の父親は、何処かの製薬会社の社長をしてるらしくいわゆる政略結婚ってやつ。
俺の気持ちなんてお構い無し。それでもお袋が肩身の狭い思いをしないために麗香との婚約を受け入れたのさ。
でも高校に入って少ししたらお袋が突然倒れてそのまま息を引き取った。倒れた時親父は学会とやらでアニキは大学の研修中とかいって連絡しても帰って来なかった。医者のくせに自分の家族が死にそうな時に助けないなんてありえないだろう。
それから俺は医者ではなく歯科医になることに決めたんだ。まあ、ほとんど親父達への嫌がらせさ。
当然医者じゃなくなった俺 は婚約はなかったことになったと思っていたんだ。家も飛び出してたし。
この家はお袋が俺に残してくれたものなんだ。結構名の売れたデザイナーだったんだぜ。
なのになんだって今頃になってやってきたのか意味が分からない。」
悠文は私の手を外し頭をかかえた。
悠文にそんな過去があったなんて、私はてっきり何不自由なく生きてきたんだとばかり思っていた。
私は悠文のこと何も知らなかった。
ううん、知ろうとしなかったんだ。こんなに辛そうな悠文を今はいとおしいと思う。
私は悠文の頭を自分の胸元に持っていきそっと抱き締めた。
悠文が一瞬 ビクッ となったけど私の背中に手を回し
「頼むからもう何処へもいかないでくれ。」
「うん。もう何処へも行かないよ。」
悠文も私と同じ大事な人がいなくなってたんだね。
それから一緒にお風呂に入りその夜初めて本当に悠文と結ばれた気がした。