恋の治療は腕の中で
夜になり私はマンションに帰ってきた。


まだ悠文は帰ってきてないみたい。
どうしよう。夕飯何か食べて帰ってくるのかな?でも麗香さんと婚約解消のこと話すのに食べて帰る訳ないか、よし何か簡単な物でも作っておこう。


でもその日悠文はマンションには帰って来なかった。


日曜の朝、


ガチャっ

玄関のドアの開く音が聞こえた。

私はどうやら悠文の帰りを待ってそのままソファーで眠ってしまったらしい。

リビングに入ってきた悠文はソファーで寝ていた私を見てすまなそうに、


「ごめん。連絡もしないで。

バカだなぁー。こんな所で寝たら風邪引くのに。」

言ってる言葉に元気がないよ。

それと近付いて来たとき匂った女物の香水。

ズキン

これって麗香さんの香水?



「そうだよね。

でもほらっ、何とかは風邪引かないって言うから大丈夫だよ。」


「それより、お腹空いてない?

おにぎり作ったけど食べる?」


「あ~、そういやー昼食ったきり何にも食べてなかったわ。」


そうなの?なんだか目も赤いような気がするけど。

「お腹空いたよね。今お味噌汁温めるから、その前にシャワーでも浴びる?」


「いや、お風呂なら昨夜入ったから先飯食いたい。」


お風呂入ったんだ。


「そ、そうなんだ。


わかった。すぐ用意するね。」
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