3日限りのルームシェア
「ところでさ・・・これからどうするの?」
「え?」
「え?」
2人の声が重なった。
「だから・・・一応3日限りって約束だったじゃない?
・・私が勝手に3日間って期日を決めちゃったわけだけど・・兄貴どうするの?
実家?それともこれから新しいと部屋探すの?」
梓に言われるまで今後の事を全く考えていなかった2人は顔を見合わせた。
「そっか・・・そうだよね・・・」
戸惑う知香に対して樹は
「このまま一緒にってのは難しい?」
「え?」
「正直、もう離れたくないんだ。知香は明日から仕事だよね・・・」
「はい」
「ねえ・・兄貴・・」
「ん?」
梓があきれた様子で私たちを見てた。
「そういう会話は知香の部屋でしたら?」
「だってお前が聞くから・・・」
「昨日、そういうこと話したかなって思って聞いただけだけど」
と知香の方を見ると知香の顔が赤くなっていることに気がつき
昨夜はそんな事を話す余裕がないくらいの事をしてたんだとわかった。
すると梓は席を立ち
「知香、うちの兄貴結構ヘタレだけど、知香を思う気持ちはたしかだからね。
仕事は凄くできるみたいなのに知香の事になると・・・こんなんだもん
だからさ・・・兄貴の事頼むね。」
「梓・・・ありがと・・・」
知香の言葉に安心した梓はにっこりと笑って帰っていった。

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