清掃員と経営者

主任の話を聞いて、瑠美は先日までの自分に起こった事を思い出していた。
些細な雑談や行動に誰かが気付いていれば、自分も前の仕事を辞めずに済んだのかもしれないと。


「じゃあ会議を始めます。」


皆が準備を終えて、かなえの声で会議が始まった。


「社内調査業務について、報告すべき内容についての擦り合わせをします。」


かなえは手元の資料をトントンっと机で揃えてから「ふーっ」と息を吐いた。


「なーんてねっ。そんな堅苦しい話じゃないの。」


急に微笑んで、会社の過去に起きた事を話し始めた。


事の始まりは会社設立時、当時の社長は会社を大きくするために奮起していた。

社長自身の夢とそれに賛同し協力してくれる社員や寄り添い支えてくれる家族の為にそれこそ身を粉にして働いていた。

そんな社長の努力の成果はみるみると形になり会社を大きくしていった。
社員も勿論社長の背中を追い、組織が大きくなることを喜び仕事に励んでいた。

組織が大きくなれば新たな戦力を求め、沢山の雇用が必要となる。
だが、新しく加わるメンバーには今迄の社内風習に寄り添えない人間も出てきた。
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