血の記憶







「思ってないよ」



そんな優しい声とともに頭に置かれた手も優しくポンポンと二回リズムを刻んだ。


それだけ、たったそれだけの行動で必死にせきとめていたものが簡単に壊れてしまった。






「え、な、奈央泣いてるの!?」






そうよ、泣いてるの


翔真のせいよ


翔真が優しすぎるから


翔真があまりにも温かいから。



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