君が嫌いで…好きでした
―深夜のコンビニ
店員「ありがとうございましたー」
あーあ…金ねぇくせにまた無駄な買いもんしたかな…
でも夜になると無性に炭酸飲みたくなるんだよ
湊「この時間にコンビニがもう日課みてぇなもんだよな…」
用もすんだし早く帰るか…
湊「あれ…?あれって千菜か?」
コンビニの前を通りすぎていく女の子
やっぱりあれは千菜で間違いない
湊「千菜!お前こんな時間に何してるんだよ」
俺が声をかけると千菜は振り返った
千菜「湊…?」
その時の千菜の表情はいつもと何か違う気がした
湊「とりあえず場所変えるか」
俺達はとりあえず近くにあったバス停のベンチに腰掛けた
湊「お前見つけた時はびっくりした。お前って意外に夜出歩いてんの?」
千菜「…ううん…今日が初めて…」
初めて…やっぱり夜出歩くタイプじゃ無さそうだし、表情も暗いし何かあったんだな
湊「何かあったのか?」
そう聞くと千菜はうつ向きながら話してくれた
千菜「……最近変な夢を見るようになって…」
湊「夢?どんな?」
千菜「…亡くなった家族や彼氏…伊藤先生達が私の名前を呼んでは目の前から消えていくの…
だけど最近は鈴村先生や凜ちゃん、奏叶や湊まで消えていってしまって…
その夢が怖くて…不安で眠れなくて…
今日もその夢を見たから…ちょっと気分転換に外に出てきたんだけど…」
悪夢にうなされてる…?
そういやかなも前に言ってたな…
もしかして最近朝アパートの前でしゃがみこんでいたのはその夢のせいで眠れないせいだったのか
んな事自分1人で考え込んでたのかよ
最近何かおかしいと思ったけど…
それもこれも全部夢のせいか…
千菜「…私怖くて…眠ったらまた夢を見ちゃうんじゃないかって思ったら寝れなくて…」
湊「…んなごちゃごちゃ考える必要ねぇって。お前がどんなに不安がってもそれはただの夢に過ぎねぇし、お前の思ってるような事に俺達はならない
だから心配すんなって」
千菜「湊…」
湊「夢なんていちいち気にすんなよ」
さっきまで強ばってた表情が少し和らいだ
千菜「ありがとう…」
湊「てか、こんな時間に1人でフラフラ出歩くなよ。何かあったらどうすんだよ」
千菜「ごめん…考えてなかった…」
…そこまで追い詰められてたのかこいつ
湊「ほら行くぞ。送ってく」
俺はそのまま千菜を家まで送り届けた
千菜「湊ありがとう…なんか話したら少しスッキリした…」
湊「そうかよ。じゃぁな。朝寝坊すんなよ」
千菜が家に入るのを確認すると俺も家路を歩いた
さっきは千菜が少しでも不安にならないように慰めたけど…
悪夢か…そんなのに悩んでたとはな…
明日かなにも相談しておくか