君が嫌いで…好きでした


奏叶と並んで朝ごはんを食べる
朝ごはんは手作りサンドイッチとスープとサラダ

昨日の晩ご飯もそうだけど…盛り付けが凄く綺麗でしかも美味しい


千菜「奏叶のお母さん…料理上手なんだね」


奏叶「そう?普通だと思うけど…まぁあの人は料理が趣味みたいなもんだから。休日にはお菓子作りが日課だし」


千菜「そうなんだ…いいお母さんだね」



奏叶のお母さんのご飯を美味しく頂いたた後…


千菜「ごちそうさまでした」


奏叶「千菜そろそろ出よう。湊も来る頃だし」


千菜「うん」


かな母「はい、奏叶と千菜ちゃんのお弁当」


テーブルに差し出された2つのお弁当
しかもその1つは私に…?


千菜「私にも…?」


かな母「もちろん。学校頑張ってね!」



暖かい優しさに涙が出そうになった
初めて会ったのに私の事を受け入れてくれて…家族のように接してくれた


空っぽだった私には凄く嬉しい事だった


千菜「ありがとう…ございます」


かな母「ふふ、気をつけていってらっしゃい」


奏叶のお母さんに見送られて私達は学校に向かった



湊「どうだった泊まり」


千菜「楽しかった…お父さんもお母さんも凄くいい人で…嬉しかった」


奏叶「俺は緊張したけどね」


え…緊張してるようには見えなかったけど…


湊「それで?夢は見たのかよ」


千菜「ううん。だから久しぶりにゆっくり寝れたの」


湊「へえ良かったじゃん」


奏叶「母さんが一緒だったからかな」


湊「え?お前と一緒じゃないの?」


奏叶「うん」


…なんとなく暖かかった気がする
誰かが側に居てくれたような…そんな感覚だったな…


千菜「奏叶のお母さん好き…
優しいしご飯美味しいし…」


湊「ま、あのお母さんだからな
もしかして今日も泊まるのか?」


奏叶「そうしなよ千菜
夢も見なかったんだし、母さんと父さんも喜ぶよ」


いつでも遊びにおいで
本当のお母さんだと思って


あんな優しい言葉をかけてくれるお父さんとお母さんだからきっと奏叶みたいに言ってくれるかもしれない

だけどやっぱりそこまで甘えることは出来ない…


千菜「ううん…気持ちは嬉しいけど今日は自分の家に帰る」


湊「なんで?」


千菜「今日…夢を見なかったから少し自信がついたの。それに頑張らなきゃって…」


奏叶「そう…変なところ真面目だよね」


湊「かなが一番ショック受けてんじゃん」


千菜「一緒に住もうって言ってくれたのは嬉しかった…だけどもう少し考える時間がほしいの…」


奏叶「分かってるよ。俺はいくらでも待つからさ」



奏叶の笑顔に何処かホッとした



湊「え、待って…話見えないの俺だけ?
何、一緒に住もうって」


奏叶「母さんが千菜が1人暮らししてるって聞いたら心配したみたいでさ」


湊「いや…だからって展開早すぎだろ…」


奏叶「いいだろ別に…俺も賛成だしさ」


湊「お前のその頭の外れたネジは母親譲りか…」


奏叶「毎回毎回喧嘩売ってんのかよ!」


湊「千菜、今度俺ん家にも泊まり来れば?」



奏叶「無視かよ!てか泊まりなんて…」


千菜「行きたい…奏叶も行こうよ…」


奏叶「千菜!?」


湊「千菜は俺の味方だなぁ」



朝から賑やかに私達は登校した
毎日が楽しかった

だけどそれも今日までの話…
数日後に事件は起こった
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