君が嫌いで…好きでした
改めて奏叶の事を彼氏だと紹介するのは何だか少し照れる…
そして2人に凜ちゃんの事を紹介するのはどこか複雑な気持ちだった
奏叶「お兄さんの友達…?」
湊「なんだよ。ナンパ扱いして悪かったな」
凜「いや、そう見られても仕方ないよ。
改めて楓と友達だった高梨凜です。千菜ちゃんとは楓と一緒によく遊んだよね」
千菜「…そう…だね…」
過去の記憶…
思い出される楓の笑顔が今は悲しく感じた
凜「あ、もしかして今日は3人でお墓参り来たの?」
凜ちゃんの一言に胸がどくんと鳴りそして奏叶達から顔を背けた
奏叶「お墓参り…?」
凜「あれ、違うの?今千菜ちゃんがここに居るって事は今日が楓の命日だからてっきりそうなのかと…毎年欠かさず来てるんでしょ?」
奏叶「そうなの?千菜…」
私に問いかける奏叶に私は何も言えなかった
凜ちゃんの言う通り…今日は楓の命日
毎年この日はここにお墓参りに来ていた
でも今年は……
凜「え…もしかして違った?」
湊「今日は花見に来たんだ。俺達はそんな事何も知らなかった」
凜「え…」
奏叶「千菜答えて」
千菜「……」
奏叶「千菜!」
…これ以上黙っててもしょうがない
もう奏叶に知られてしまった
千菜「…そうだよ…凜ちゃんの言った通り…」
そう伝えると奏叶は黙り混んでしまった
千菜「奏叶…?」
奏叶はきっといつもみたいに受け入れてくれるとどこかで思っていた
だけどそれは私の甘い考えだった
奏叶「…どうしてそんな大事な事黙ってたの」
いつもと違う少し低い声が怒ってる様に聞こえる
それでも私は黙ることしか出来なかった
奏叶「……俺、千菜が何考えてるか分からないよ…」
奏叶は寂しそうな表情で立ち去ろうとした
その奏叶の思いがけない行動に私も思わず体が動いた
千菜「奏叶…?待って、どこ行くの…?」
奏叶「着いてこないで。今は1人にしてほしい」
冷たい奏叶の言葉に私はすくんで動けなくなった
そして奏叶はそのまま行ってしまった
湊「…千菜はかなが何でも分かってくれるって思ってんの?俺、前に言ったよな。かなを傷つけるのは許さねぇって。
かなの気持ちちゃんと考えてやれよ
おい、あんた」
凜「俺の事?」
湊「俺はあいつ追いかける。だから千菜と一緒に居て貰てぇんだけど」
凜「それは構わないけど…」
湊「じゃ、よろしく。くれぐれもそいつに手ぇ出すなよ」
凜「肝に命じとくよ」
湊はそのまま奏叶の事を追いかけていった
残った私達は近くのベンチに腰掛けた