君が嫌いで…好きでした
凜「千菜ちゃん?」
淡い空の下でピンク色の桜がちらちらと風に流れて舞っていく
ベンチに座っている私とその人の間にはきっと懐かしい風が吹いた
千菜「…凜ちゃん」
私が名前を呼ぶとその人は笑って近づいてきた
凜「やっぱり千菜ちゃん!?そうかなぁって思ったんだけど変わってないね。元気だった?」
千菜「…うん」
正直…動揺してる…
まさかこんな所で凜ちゃんと会うなんて…
だって凜ちゃんと最後に会ったのは…
凜「最後に会ったのはあの時以来だもんね…
ずっと千菜ちゃんの事が気掛かりだったんだ
千菜ちゃんの噂は俺の所まで届いていたから…あの日から千菜ちゃんと会うことは無くなったしどうしているのかずっと心配だったんだ」
凜ちゃんの所まで噂が届いていたんだ…
でもどうして…今なの…
辛くて悲しかった気持ちがどんどん出てきそうで…ヒラヒラ舞うピンク色の桜も私には赤く見えてしまう…
――その頃の奏叶と湊
湊「それにしてもデートくらいで珍しくはしゃいでるじゃん?店に歴史、イベント…下調べバッチリ。お前は観光ガイドか」
奏叶「うるさいなぁ…いいだろ別に」
湊「何照れてんだよ」
奏叶「うっせぇ…でも千菜楽しんでるみたいで良かった。最初ちょっと上の空ぽかったからさ」
湊「かなが一緒だからだろ」
奏叶「お前もな湊」
湊「あれ、千菜の奴知らない男といるぞ」
奏叶「は?何言ってんだよ」
湊「いや、本当に。見ろよ」
奏叶「…本当だ」
湊「…なんか絡まれてるぽくねぇ?」
奏叶「行こう湊!」
湊「おう」
―――千菜「…大丈夫…凜ちゃんが心配する事ないよ…」
凜ちゃんに余計な心配はかけたくない…
凜「千菜ちゃん…」
奏叶「この子に何か用ですか?」
千菜「奏叶…湊…」
トイレから戻ってきた2人は私を守るように前に立って凜ちゃんを睨んだ
凜「びっくりした…」
湊「ナンパなら他当たってください」
奏叶「この子は俺達の連れですから」
千菜「奏叶、湊待って…違うの」
凜「ははは。思いっきり警戒されちゃったなぁ。千菜ちゃんこの2人は?」
奏叶「え?千菜知り合いなの?」
湊「どうゆうことだよ」
千菜「…高梨 凜ちゃん(たかなし りん)。
私の…亡くなった兄の友達…」
奏叶「え!?」
凜「初めまして。」
千菜「凜ちゃんこの人は湊…友達…そしてこっちが……奏叶。私の…今付き合ってる人…」