心も体も、寒いなら抱いてやる
「俊君、具合悪かったの? 大丈夫?」

「アホ。具合悪いのはおまえだろ。顔が真っ白だ。なんで言わないんだよ」

「え、そう? ちょっと睡眠不足なだけだよ。全然大丈夫」

「そのシャツ、ひでえな」

コーヒーのしみで茶色く汚れたシャツを指す。

「コーヒーこぼしちゃったの。また失敗しちゃった」

大きく広がったコーヒーのシミは落ちないだろう。

最近は洋服を新調する余裕のないみのりにとって、お気に入りのワードローブを1枚失ったのは痛手だった。
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