心も体も、寒いなら抱いてやる
1週間なんてあっという間に過ぎていく。

その間に母の手術の予定が決まった。

抗がん剤が効いて、腫瘍が少し小さくなったようだが、医師の説明では、1回の手術ではとりきれないかもしれない。

父に知らせなくてもいいのか――

母はまだいいわよ、というが、手術は不安だろう。

本当は父に会いに来てほしいのではないか――

でも自分勝手に離婚したいという父に連絡を取る気にはならなかった。

それに、病気がわかれば父は離婚をためらうかもしれない。

病気を理由に父をしばりつける、そんな風になるのが母は嫌なのではないかと考えると、勝手に連絡するのはやはりためらわれた。

太一にもいつ話したらいいんだろう……。

それぞれの秘密を一手に引き受けたみのりはため息をつく。
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