心も体も、寒いなら抱いてやる
約束の時間の30分以上前からくるみは指定場所の第一広場に訪れ、細かいチェックを行った。

「オッケー。これでよし」

4時7分前。制服のブラウスのボタンを3つはずし、大きく息を吸う。

4時を5分過ぎたところで彼らが三人連れで姿を現した。

「やっぱり一人では来なかったわね」とこのみは胸の中でつぶやき、わざと大げさに不敵な笑みを作って彼らに投げかけた。

「なんだ、お前だったのかよ」

くるみに好意を抱いている、佐伯というリーダー格の男子が下品に口元を歪めて笑った。

「授業はろくに受けないくせに、意外と時間に正確なのね。でも、あなたたち勉強できないものね。授業なんて受けてもわからないから仕方ないのよね」

「なんだよてめぇ、ふざけんなよ!」

「ふざけてないけど。自分は散々弱い者いじめしているくせに、それを公にするって脅したらビビっちゃってばっかみたい。なんであんたみたいなバカな生徒を校長が庇うのか、私、知ってるのよ。あんたのおじさんて議員だもんね。バカな甥の問題が公になったらおじさんの名前にも傷がついて困るから、おじさんが学校に圧力かけてるのよね。親族一同腐りきってるわね。で、映像はいくらで買ってくれる? 私ね、ムービーの編集とか結構得意なの。これ、あなたの暴力的な様子がすごくいい感じで表現できたわ」
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