心も体も、寒いなら抱いてやる
母はがんを告知された3日後には入院して放射線治療と手術を行うことが決まっていた。

詳細な治療計画は放射線の利き具合や、術後の経過などの様子を見て進めていくのだという。

放射線がどれくらい利いてくれるのか、また副作用がどれほどのものなのか、今はまだわからない。

いつ退院できるのか、仕事に復帰できるのか、本当に治るのか―――母自身が一番不安に違いない。

入院費や治療費がどれだけかさむかわからない。

離婚するとなるとお金のことも心配だ。太一はこれから大学入学、自分も卒業までにまだ2年ある。

これからはなるべくお金の負担をかけないようにしなくては。

「バイトがんばらなくちゃ」

みのりは無意識につぶやいていた。
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