臆病者の鬼遊び
「お前……角が怖くないのか」
「角? 別に、怖くないです……」
すると、倫太郎は急に笑い出した。
「お前、変な奴だな!
……今まで、俺の角をそんなふうに言った人間、いやしなかったぞ」
「角は、全然怖くないです。
だって、綺麗じゃないですか!」
つい、口を滑らせた。
すかさず倫太郎が、意地悪そうに訊き返してくる。
「角、は……?」
問われた七海子は、うぐぐ……っとなる。
しかし、はぐらかせないので、正直に白状した。
「……倫太郎君は、怖いけど……」
「……なるほど」