臆病者の鬼遊び
(ああ……これは夢なんだ……きっと、悪い夢……)
七海子が必死にマインドコントロールをしていると、倫太郎の『角』に太陽が反射して、とても眩しいことに気付いた。
……そういえば、角があるということは、倫太郎は『鬼』だということになる。
しかし、犯罪者にしか生えないはずの角が、どうして倫太郎にあるのだろう……。
はじめのうち、七海子は倫太郎は本家の使い魔なんだと思った。
けれど、こうして一緒に喋り、そうではないと分かってきた。
それに、倫太郎の角は、透明で、ちっとも黒くなんかなくて、まるで上質のガラスのようだった。
好奇心に負けて、ちょっと触れてみると、低い声で「……おい」と怒られた。
慌てて、ぴゃっと手を離す。