終わりかけの永遠に

意識

「あの、さ...騎田くん」


放課後、私は久々に騎田くんに話しかけた気がした。
と言うのも、騎田くんは一気に人気者になっちゃって、ちゃんと話す機会がなかったから。


「...言っただろ?」

「えっ...?」

「千歳でいいって」


そう言われて、少し緊張する。


「千歳、くん...」

「うん。何?」


柔らかくて、話しやすい。
本当はこんな人だったんだって、改めて思う。


「よかったね。千歳くんの気持ち、みんなに届いて」

「うん。よかった。これで、明も、安心してくれたかな」


千歳くんって、可愛い名前にピッタリだな、と思う。
クールな千歳くんも、嫌いじゃなかったけど。
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