心の中の彼

大学生活

大学生活がスタートした。

「かずき
電車間に合わない急いで」

「美香目覚まし止めたろ」

「私じゃないかずきでしょ」

「俺かぁまっいいや走るぞ」

何度走って

電車に乗った事か。

大学では友達も沢山出来た。

かずきも友達沢山出来た。

かずきと同じサークルに入った。
今日はサークルの仲間と

カラオケに行くことに決まった。
カラオケに着くと

「ねっ
どうせなら男女
交互に座ろうよ」

と希美が言った。

他の仲間も賛成と

私は学君に手を引かれ

「こっち来なよ」

かずきの両脇に

希美と香織が占領した。

希美とトイレに行った時

「ねっ美香?
かずきくんって彼女いるのかな」
「エッあーどうだろう」

「私告白して見ようかな」

「エッ告白っ」

「そうっ
隣に座ってそれとなく
好きって言って見ようかな」

「アハハハ大胆だね希美」

とこんなやり取りがあり

かずきの隣に希美はいるわけで…
私は学君に肩を組まれてる

状態でかずきを見ても

笑ってるし…!!

学君が耳元で

何か言おうとした瞬間

「わりー学美香借りるわ」

とかずきに腕を捕まれ

連れ出された。

「かずきっ
何処行くのっ」

カラオケの裏に連れて行かれ

いきなりディープキス!

「たくっ
肩を組ませやがって
お仕置きな美香」

と何度もキスをされた。

そしてなに食わぬ顔で

部屋に戻った。

「ねっ美香は彼氏いるの」

学君に聞かれ

「一応いるよ」

「同じ大学の人」

「ううんそうだねっ」

「そっかぁ残念」

ふとかずきを見るといなくて

私はトイレに行くふりして

かずきを探したすると

エーっ

希美がかずきに

無理やりキスしてるのに

鉢合わせしてしまった。

足が動かない…!

希美は

「もう美香のお邪魔虫」

と去っていく。

かずきが近付いて来て

「無理やりキスするかよ普通」

動けない私…!

「美香っ
美香!」

「あっかずきっ」

「俺の話を聞いてたか」

「何だっけ」

「無理やりキスするかよ
普通って言ったの」

「無理やりキスっ」

「そう俺彼女いる言ったら
希美が私にしなよって
キスしてきた
避ける間もなかった」

「そそうなんだね…
アハハハ希美大胆過ぎだねアハハハ…」

と私は部屋に戻った。

かずきが他の女とキスしてた!

それも私の友達!

無理やりキスとは言ってた

本当に無理やり?

私は上の空だった。

カラオケ終わると

希美はかずきを誘ってた。

「ねっ
これからゲーセン行かない」

かずきは

「彼女待たせてるから先帰るわ
美香おじさんが用事あるから
呼んでこい言ってたから行くぞ」
と手を引かれ

早歩きでその場を後にした。

「かずきっ
おじさんが用事って何の」

「嘘に決まってるだろう
抜け出すには
そうするしかないだろう」

「じゃ助けてくれたの私を」

「たく
本当彼氏が誰か
自覚して下さいな美香さま」

「かずきっ」

「俺は美香だけ
小指と小指とで約束したろ
忘れんな」

「分かったごめんかずき」

「分かれば宜しい」

と頭をくしゃくしゃとしてきた。
「美香腹へったな」

「カラオケで
ほぼ食べれなかったもんね」

「駅前のうどん食って行くか」

「うんっ」

と勢いよく頷いた。

「行くぞ」

かずきの手を握り

うどん屋に向かった。

かずきはずっと

優しくて毎日の大学生活は

幸せだった。

あの悲劇の誕生日迄は。

大学二年になると

私もかずきもバイトを始めた。

大学終わると

二人でバイト先へ向かった。

ピザの配達のバイトを

二人でした

原付の免許は

高校で取得してた為

一番バイト内容も良かった。

その日は私は誕生日で

バイトは休み

かずきはどうしても

配達のバイトが休んでしまい

大学終わると向かう事になってた
「かずき家で待ってるから」

「あーバイト終わったら
いいもんやるよ
楽しみにしとけ」

この言葉が

笑顔が

キスが

最後だった。




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