心の中の彼

彼との距離

東京タワーに行ってから

彼との距離は凄い身近に

なって行った。

奥様は会社を経営してて

夫婦らしい仲ではない事も

分かった。

何故か私は彼にひかれていった。
仕事終わると

毎日の様に送ってくれて

その間が私の唯一かずきを

感じれる時間に変わった。

「なぁ美香
今度の社員旅行京都だろう
その時に夜夜景見に行かないか」
「京都夜景綺麗だって
聞いた事あるから行きたい」

「じゃ決まりな」

「うん」

「仲間達にばれないようにしような」

「うん分かった」

その日は二人で

居酒屋で飲んで

そのままカラオケに行った。

「美香はどんな歌歌うの」

「私は色々だよ」

「かずきはどんな歌歌うの」

「俺はBOOYとか
X JAPANのバラードかな」

「聞きたい
聞きたい
歌ってかずき」

「歌ってる間美香も入れなよ」

「分かった」

私は彼の歌に聞きいった。

目を閉じると

かずきとカラオケに来てる

感じがした。

彼は本当に歌がうまかった。

BOOYの歌の歌詞に涙が出た。

「美香泣いてるのか」

「エヘヘ
ごめんごめん
彼とのかぶっちゃって」

「たくおいで」

と彼に初めて抱きしめられた。

涙は溢れて止まらなくなった。

私は泣きながら

「全てがかずきにしか
見えないのに。
声も顔も癖も何もかも彼と
同じなのに辛いよ凄く。
奥様いる人だもん。
私は一番にはなれないもん。
神様は残酷だね。」

と泣き叫んでた。

彼はそんな私を抱きしめながら

「美香の気持ち分かるよ。
俺も最初に美香に会いたかった。確かに彼への気持ちには
勝てないだけど美香が好きだ俺」
私はとっさに離れて彼を見た。

すると

「本当に好きだ美香」

とキスをされた。

私は身動き出来ないまま

固まった

「何で何で
キス何てするの?
奥様いるじゃない。
こんなのダメだよ。
絶対ダメだよ。」

「今は美香といるからしただけ。気持ち隠せなくなったから俺が」
「ダメだよ絶対。
これは裏切りだもん。」

「裏切りかもな。
だけどな美香。
夫婦でも
全てを理解しあえる夫婦と
そうでない夫婦いるんだよ。
俺は分かち合えない夫婦何だ。
婿として嫁さんの家に来たけど
生活レベルが全く合わなかった。そんな刺激もない日常の中
あの病院で美香と会ったんだ。
息子に感謝したよ。
店長就任の時に
美香に又会えた時
メチャクチャ嬉しかった。
だから気持ち隠すのはやめた。」
私は彼の話を真剣に聞いてた。

「かずきが彼なら
どんなにいいかって
会うたびに思うよ。
だけどかずきは彼じゃない。
彼への気持ち整理ついてないのに軽く付き合う何て私には出来ない私もかずきが好き。
だけどどうしても
彼と合わせて見てる自分が嫌いなの。
かずきの気持ちは良く分かった。かずきの家庭壊してまで
付き合うのはしたくない。
こうやっていれるだけで
癒されてるから本当に」

「美香の気持ち分かったよ。
家庭は壊さず付き合って行こう。但し俺といるときは
ありのままな素の美香で
いてくれよ。
この曲は俺からのプレゼントだ」
その歌を聞いた途端

涙は止まらなかった。

歌詞も凄くよくて

涙は止まらなかった。

私も彼に歌をプレゼントした。

カラオケを出た後

彼はずっと手を繋いでくれて

家路まで送ってくれた。

彼から送ってもらうと

本当に時間短く感じた。

「じゃ美香明日な。
お休み。」

「うん。
明日ね。」

毎回この言葉でバイバイした。



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