心の中の彼

かずきの面影

彼と知り合って二年がたった。

今日は久しぶりの彼とのデート。
私は待ち合わせ場所に向かった。
いつもの時計台の前で待ってると
「誰だ」

と後ろから目隠しされた。

聞かれなくても

彼だと直ぐ分かった。

「かずきでしょ」

「アハハ分かりやすいよな毎回」

「本当だよたくっ」

と軽く叩いた。

「美香今日は何見る」

「タイタニック見たい」

「俺も見たかったから良かった」
二人で映画館に入った。

映画館に来るのは

かずきと来た以来だった。

タイタニックを見ながら

私は余りにも悲しくて

後半は泣きっぱなしだった。

「美香を置いて
俺は船には残れないな
美香と共に残る」

耳元で言われて

ますます泣けてきた。

映画館から出る時は

目がはれてた

「可哀想に
可愛い美香の顔が
涙で崩れちゃったね」

と抱き締めながら

頭を撫でられた

それから映画館を出て

遊園地に向かった。

プールに行くことが決まってた。
水着に着替え

彼を待ってると

サーフィンしてるだけあり

小麦色で筋肉のつきかたとかも

男らしかった。

彼に手を繋がれ

私は流れるプールに入った。

浮き袋に私を浮かせ

後ろから抱き締める形で

流れるプールに身を任せた。

「美香さぁ
俺かみさんと別れるかも」

私は声も出ない位驚いた。

「えっ
何で別れるの
もしかして
私の事がばれたの」

「違うよ
かみさんから別れたい
言って来たんだよ」

「でも子供はどうするの
かずきは育てられないでしょ」

「そう
一番は子供だよな」

「そうだよ
子供には残酷過ぎるよかずき」

「分かってるよ
でも子供は母親といるほうが
絶対いいから
子供はかみさんかな
その代わり月に二回位は
会いたいかな」

「成人するまでは
かずきには育てる義務
あるんだから良く話し合ってね」
「あー
分かったよ」

流れるプールを出たら

寒気して私は唇が真っ青になった
「美香大丈夫か」

テントの中で

彼が心配した顔で見てた。

「かずき有り難う
温かくなったからもう平気」

と起き上がろうとしたら

彼がおい被さってきて

「かみさんと別れたら
一緒に住まないか」

私は目をパチパチしながら

驚いた

「やっぱりそれは美香の彼に
悪いよな」

「そうじゃなくて
いきなりだからビックリしたの
かずきは彼への気持ち
整理出来てないのに
同棲何て平気なの」

「言ったろ
美香の彼には勝てないが
美香を幸せにすることは
出来るって
美香と離れたくないんだ
俺だから
かみさんと別れたら
一緒に住まないか」

「少し考える時間頂戴」

「分かったよ」

とキスをされた。

「ここがプールじゃなかったら
美香を抱いてる」

と又キスされ

私は真っ赤になった

「水着姿に又惚れた俺」

私はキスの合間の

甘い囁き全て恥ずかしくて

仕方なかった。

彼との時間は本当に時短過ぎた。
プールの帰りはいつもの店で

食事をして送ってくれた。



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