身長差43センチのふたり。



「・・・っ」

『な、んで――っ』


目が合った瞬間、グシャッと心が潰れるような音がした。

昨日も見たはずなのに、千尋くんの顔を見たのがとても遠い昔のことのような気がした。

私の顔を見た千尋くんは、驚きの色を隠せないようで目を丸くしている。


『昨日、泣いたの…?』

「っ、…テレビのドキュメンタリーを見て泣いただけだよ。」

『……。』


顎に触れていた千尋くんの手が離れたことをいいことに、ふいっと顔を逸らした。

こんな顔…千尋くんには見られたくなかったのに。最悪だ。


『雛乃、本当は――』

『高遠っ、おはよーーっ!』


ドンッと勢いよく千尋くんにぶつかってきた人に、私は驚かずにはいられなかった。


『おはよ…、島津。』

「――っ」


私と千尋くんの間に入ってきた人物は、昨日私に冷徹な目と牙を向けた島津さんだった。



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