身長差43センチのふたり。
『こんな朝早くからどうしたの?』
『いや、俺はちょっと…。島津は?』
チラッとこちらを千尋くんが見るのが分かったけれど、相変わらず目は合わせられなかった。
島津さんは、最初から私が存在していないかのように私から背を向けている。
『私?今日、図書室当番でさーっ!あっ、高遠、図書室の鍵開けるの着いてきてよ!どーせ暇でしょ?』
『いや、俺は――…、』
「行って来たら?」
心で思うより、口が勝手に動いていた。
千尋くんは私を見つめるだけで何も言わない。
島津さんは、私に"まだいたの?"という視線を向けている。
「私は先に教室に行ってるね。」
『あっ、雛乃――ッ』
『ほら、行こー?』
無理矢理に作った笑顔を向けて早々にその場から背を向けて立ち去った。
ちゃんと笑えていたかなんてわからないけど、これ以上あそこにいることも、千尋くんと2人きりでいるのも辛かった。
私…今日一日大丈夫なのかな。
休めばよかったかも、と早くも学校に来たことを後悔した。