私の決心
「初めて自分からこの事を話せたよ。今までずっと言葉に出来なかった。聞いてくれてありがとな。」

私の顔を見て部長は言った。

「どうして私にお話ししてくれたんですか?」

「何でだろうな。橋本の絵を描こうとした時に、この話だけはしないといけないように感じてさ。良い事も悪い事も自分からさらけ出さないと、橋本もさらけ出してくれないだろう?」

心から奥様を愛していたんだろうな。

知らずに頬に涙が伝っていたみたい。

「橋本…。」

私は慌てて涙を手で拭った。

「きっと素敵な奥様だったんでしょうね。」

私は微笑んだ。

「そうだな。」

優しく部長も微笑んだ。
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