少し、覗いていきませんか?
今日も飽きず、私は彼を見つめていた。
彼は天気が良い日は笑顔が絶えなくて、雨の日は少し困った様子の表情で。
風が強い日は風邪気味で。
まるで、天気と同じだ。
そんなことを考え眺めていると、ふと目があった。
……それが彼ならいいのにあの女と、だ。
目があった時からこっちをじっと見つめ微笑み、こちらに近づいてくる。
何の用だ、嫌味のつもりか、
何か企んでるのではないか、
そんな思いに駆られた。
こんな時でも卑屈な考えばかり浮かぶ私に私はまた呆れた。