ホワイトデーにXXXX
色、温度、湿度・・・

全てがいつもと違うその囁きに、私は、何の抵抗もできずに従ってしまう。

塚本さんは時折、ああいう『甘い攻撃』を私に仕掛けてくる。

「なんなの・・・」

力なく呟くと、私は駐車場に向かって、ノロノロと歩き始めた。


自宅に帰り、食事、お風呂を済ませ、リラックスして座る。

私の前に並べた『お返し』達・・・

ワクワクしながら、一つ一つ包みを開けていく。

「可愛い!」「ステキ!」一人で歓声を上げる。

最後に残されたのは、営業一課からの “ 塚本さんセレクト ” のお返し・・・

妙なドキドキを感じつつ、包装を解いていく。

あの時は考えられなかったが「身に付ける」と、塚本さんは囁いた。

靴下とか・・・?

< 20 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop