好きを百万回。
「何ですか、森崎さん。カノジョが目の前で倒れたら誰だって動揺するでしょうよ」
「いやぁ、新入行員の頃から眉一つ動かさないでクールにどんな仕事でもこなしてた野波くんしか知らなかったし」
「何とでも言ってください」
そう言った朔也さんがわたしに視線を移した。一見、いつものように優しい表情を浮かべているようだけれど目が笑っていない。
「こまり、タクシーでオレの家行くよ。着替えてお母さんに電話入れておいて」
「だ・・・・・大丈夫です。家に帰れます。野波さん、お仕事途中やないですか・・・・?」
「こまり!!」
「はい・・・・・」
この間から怒らせてばっかりな気がする。逆らわない方がきっといい。
「なんやったら明日も休んで構へんわよ。朝、電話くれたら届け出しとくわ」