好きを百万回。
待ち合わせって野波さんとだったんだ。
「それじゃ、そろそろわたしーーーー」
コートとバッグを持って立ち上がる。
「あかん!!」
老人とは思えない素早さで、折田さんがわたしの腕をとる。立ち上がりかけた中途半端な姿勢で止まってしまった。
「こまりちゃん、これからぼくとご飯食べよ。残念ながら野波くんも一緒やけど」
え?いやそれはまずいでしょう。
「で・・・・・でも野波さんとのお約束はお仕事ですよね?わたしはただの窓口係で
何にもお役に立てないと思うんですけど・・・・・」
「お仕事ちゃうで。野波くんにはたまに夕飯を付きおうてもろてるだけや。男2人より別嬪さんがおった方がメシもウマい」
「じゃ、ますますご一緒できないです。わたし別嬪さんやないのでご飯の味は変わらないです」