ナミダの先はキミと。

*1*

次の日、彼は変わっていた。



いつも遊んでいる茶色の髪も、
崩して着ていた制服も、ピアスも、
今日の彼にはなかった。



黒で短髪、制服もオシャレに着こなし、ピアスは外していた。



さらには黒縁のメガネまでしていて、みんなが彼の変わりように驚いていた。



それでも変わらず彼はかっこよく、また人が集まってくる。




急にどうしたの?




という女子たちの問い詰めるような質問に彼は冷静に答えた。




「俺のスキな人はきっとこーゆー方が好きなのかなって思ったんだけど、違うかな!?笑」




スキな人いるんだ…。



目線を机に下げる。




って、何でこんなに落ち込んでんの私。



普通のことだし、私なんて相手にされるわけないんだから。

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