初恋は一言から
車に揺られること数分。

もはや揺られるという次元を凌駕していたが。

どうにかこうにかして迅竜の学校内アジトらしきものが見えてきた。

ここで補足でこの学校について説明しておく。

前にも言ったとおりこの豹羽高校は秀才、財閥、一部のヤンキー(頭のいいやつ)しか入れない。

そして男子校(あたしを除く)

全寮制で四天王という制度がある。

寮は顔認証システムが搭載されているマンション。

と、ここまで説明して問題が浮かぶだろう。

ヤンキーのたまり場ってどうなっているのかどうかだ。

お答えしよう。

この学校にはおよそ800人程の生徒がいる。

その中でヤンキーはだいたい300人。

族の数は10〜20個。

割り振らないと絶対ナワバリ争いが起こるということで学校側が各族の学校内の最高権力者に要望を聞いて配置しているらしい。

また、勝手に問題を起こしてもらうと困るという理由から、1つの族に最低1人の先生がつく。

まあ基本的に先生はいてもいないようなもんだ。

族の起こした問題は担当の先生の責任になるけど。

で、迅竜の担当になったのが刹戯。

案外エンジョイしてそう。

閑話休題。

アジトの場所は…なんとまぁびっくり。

理事長室のすぐ近く。

建物は3階建てのビルみたいなもの。

そこそこ大きい。

一階にあたるところは車庫らしい。

シャッターがしまっている。

そのシャッターの前で車が急停止する。

「「グェッ」」←真輝音先輩&あたし

「かはッ」←魅火流

「……」←芹先輩

「フゥ〜」←刹戯

各自変な声(?)をあげて到着。
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