偽りの自分。
『来るの遅いわよー!』
先生に怒られ、『すみません。』と
言い、椅子に座る。
『あら?吉野さんは?』
先生が言ってすぐに扉が開いた。
『お、遅れてすみません....!』
吉野は走って来たようで、ハァハァ言っている。
『吉野サーン。遅いよーっ?』
美鈴が大きな声で言った。
『ごめん...なさい。』
慌てて吉野は窓際の席についた。
吉野...泣いてる.....?
授業が始まっても、目を何回も拭いているし、
廊下側のあたしはあまり良く見えないけれど
目が赤くなっているように見える。
ちょっと、いじめのせいじゃない?
『なんか、美鈴ちゃんにもらった。
吉野さんに回してって。』
前の席の女の子があたしに手紙を差し出した。
『あー、ありがと。』
気になって、手紙を開いてみる。
【二股!男好き!ぶりっ子!
うちらのこと見下すな。
ミスの彼氏奪うなよ!】
なに...これ?