君はあたしの天然王子
「ちげぇよ!てめぇふざけてんのか!?」
「いえ…顔がスネ夫っぽかったんで」
それ理由!?
な…尚陽くんには完敗です…
まさか尚陽くんの口からドラ〇もんのキャラクターの名前が飛び出すとは…思っても無かったよ…
「とにかく、行こ?美奈」
尚陽くんは、あたしの手を握って駅の方へ歩いた。
尚陽くん…君はおバカすぎるよ…
ふと、あたしは尚陽くんの言葉を思い出した。
―美奈に構わないでくれますか?―
今になって顔が熱くなってくる。
あんなカッコいい尚陽くん…初めて見たかも…。
まぁスネ夫発言が無ければ…ね。
でも…すっごく嬉しい…
あたしは繋いでる尚陽くんの手を、ギュッと握った。